重度訪問介護サービスとは？

重度訪問介護は難病や重度の肢体不自由、障がいによりトイレや入浴などが1人では難しい方の自宅に訪問し、サポートするサービスです。

重度訪問介護の担当内容

重度訪問介護の担当内容は以下のとおりです。

• 身体介護
• 家事援助
• 移動介護
• 生活に関する相談、助言

身体介護はトイレや入浴、食事、着替えなど行動のサポートを指します。

家事援助は利用者の代わりに家事をするサービスで、洗濯や掃除、調理、買い物などを行います。

移動介護は利用者が外出した際に移動をサポートするサービスです。

重度訪問介護の対象者は？

重度訪問介護の利用には、対象者の条件が設けられています。

難病や身体障がいを持っている方であれば、以下の項目に該当する必要があります。

• 障がい支援区分が4以上
• 両手足のうち2肢以上に麻痺などがあること
• 障がい支援区分の認定調査項目のうち歩行・移動・排尿・排便のどれもが支援不要以外に認定

また、知的障がいや精神障がいを持つ方の場合は、以下の2つに該当する方が対象です。

• 障がい支援区分が4以上
• 障がい支援区分の認定調査項目のうち行動関連項目12項目の合計点が10点以上

重度訪問介護を利用するための手続き

重度訪問介護を利用する場合は、住んでいる市町村の障がい福祉窓口でサービスの利用を申請し、障がい支援区分の認定調査が必要です。

次に「サービス等利用計画案」を「指定特定相談支援事業者」で作成し、市町村の窓口に提出します。申請後に「受給者証」を受け取ると、重度訪問介護ステーションと契約できます。一連の手続きには最大で2ヶ月かかることもあるため、余裕を持ったスケジュール管理をしましょう。

重度訪問介護利用における注意点

こちらでは、重度訪問介護申請の概要や利用時の注意点を解説します。

利用期間

重度訪問介護の利用期間は市町村が定めた1年以内の期間です。継続して利用するには毎年更新が必要です。更新時期が迫ると自治体から書類の送付があるため、手続きを行いましょう。

年齢

重度訪問介護が受けられる年齢に制限はありません。

原則18歳以上で条件を満たしている方が重度訪問介護のサポートを受けられますが、15歳～17歳の方でも児童相談所長によってサポートが必要と判断された場合は利用が可能です。65歳以上の方は介護保険制度を優先して利用するケースが基本ですが、重度訪問介護は介護保険制度に含まれていません。

しかし、介護保険にも定期巡回型のヘルパーサービスがあるため、65歳以上の方が重度訪問介護のサポートを受けられるかは市町村によります。

サポート範囲

重度訪問介護は様々なサポートが可能ですが、身の回りのことすべてをしてくれるわけではありません。本人の援助に直接該当しない、利用者家族の部屋の掃除や食事の用意などは適用外です。

また、日常生活に支障をきたさないこともサポート対象外です。具体的には、窓やベランダの掃除、庭の草むしりなどです。そのほかにも家具の修理、髭剃りや散髪、ギャンブル目的の外出もサポートの範囲外です。