訪問介護とは？

訪問介護は、利用者宅で介護サービスを行う形態です。利用者やその家族のみで自宅での日常生活を送ることが難しくなり、かつ利用者が要介護認定を受けている場合に利用可能です。

食事・入浴・排泄などの身体介護や洗濯・調理・掃除などの生活援助といったサービスを提供しています。

訪問看護・居宅介護の違い

訪問看護・居宅介護は、職員が利用者宅へ訪問する点では訪問介護と一緒です。しかし、提供するサービス内容に違いがあります。

訪問看護は訪問する職員が看護師のため、点滴や服薬管理などの医療行為を提供できます。サービスの対象は病気や障がいを抱えている方です。

一方居宅介護は、障がい者を対象とした訪問型障害福祉サービスです。サービスの対象は、要介護者ではなく障害支援区分によって変わります。

訪問介護の料金は3つの項目で決まる

訪問介護サービスを利用するための料金は、基本的に「1日の訪問介護にかかる料金＝サービスの種類ごとの単位×利用時間×地域ごとの単価」によって算定されます。

この算定内容に関する3つのポイントについて説明します。

サービスの種類ごとの単位（料金）

まず一つ目の項目について説明します。サービスの種類は3つあり、身体介護・生活支援・通院時の乗車や降車介助です。これらのうち、どのサービスを利用するかによって料金が変わります。

身体介護であれば20分程度で約250円／回、生活支援であれば20分程度で約180円／回、通院時の乗車・降車介助であれば片道約100円／回必要です。

利用時間

また、訪問介護サービスは利用時間によっても金額が増減します。前述の身体介護であれば、1時間以上の利用で約580円／回と、20分程度の利用時間と比べて2倍程度の利用料金になります。サービスを提供してほしい時間についてはしっかりと整理しておくことが重要です。

地域ごとの単価

地域ごとの単価については、基本的に10円／単位で算定され、最大11.40円／単位になります。地域単価が高くなる要因としては物価や人件費が挙げられ、都市部ほど地域単価が高く設定される傾向にあります。地域それぞれに地域区分が設定されているため、自身の居住地域の地域単価を確認することが必要です。

費用軽減制度の活用も検討しよう

訪問介護サービスの利用料金には保険が適用されるため、総額の1～3割程度を自己負担する必要があります。また、高額介護サービス費や社会福祉法人等による低所得者に対する利用者負担軽減制度といった負担軽減制度が設けられています。

制度ごとに対象の基準や申請期限が設定されているため、利用前にしっかりと内容を確認することが重要です。